Rでカンボジアの塗り分け地図を作る
以前,Rを使ってカンボジアの白地図を描く方法を紹介した(「Rでカンボジアの白地図を書く」)。
今度は塗り分け地図(Choropreth Map)を作る方法を紹介するウェブページを作ったので,ここで紹介する。
かの高名な青木繁伸先生(群馬大学)の作成したグラフィック関連プログラムを参考にcmb.map()という関数を作った。Rでカンボジアの塗り分け地図を作りたいという人(余り需要はなさそうだが)は自由に使っていただきたい。
使い方
cmb.map(zdata, t, 9, "[person/km^2]")
のようにパラメータを入力して使用する。
1番目のパラメータ:zdataは24の州・特別市に対応した長さ24のベクトルデータ。
データは:
Banteay Meanchey, Battambang, Kampong Cham, Kampong Chhnang, Kampong Speu, Kampong Thom, Kampot, Kandal, Koh Kong, Kep, Kratie, Pailin, Sihanoukville, Mondul Kiri, Oddar Meanchey, Phnom Penh, Pursat, Preah Vihear, Prey Veng, Ratanak Kiri, Siem Reap, Stung Streng, Svay Rieng, Takeo
の順に並べなくてはいけない。
2番目のパラメータ:tは色分けを行うための閾値(境界値)で4つの数値を持つベクトルデータである。
3番目のパラメータはカラーパレットの番号。9番はHeat Colorと呼ばれる赤系統の色を使ったカラーパレット。
4番目のパラメータはtの単位で,凡例の上に表示する。
使用例
2008年のカンボジアの州別人口密度をプロットする。
まず,人口密度データをPD2008というベクトルに収納する:
PD2008 <- c(102,88,172,85,102,46,74,355,13,106,29,88,230,4,30,
4571,31,12,194,14,87,10,163,237)
つぎに閾値を定めプロットする。
t <- c(50, 100, 200, 500)
cmb.map(PD2008, t, 9, "persons/km^2")
次のような画像が現れればOK。
詳細は次の3つの頁を見ていただければわかると思う。
ソースコードやshapeデータの入手方法も全て公開しているので,自由に活用していただきたい。
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