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2011.03.31

"Operation Tomodachi"の全貌

米軍・陸自・高校生、一緒に校舎の泥を撤去」等の日本人の心を鷲掴みにするような米軍の活動が報道されているが,米軍による一連の支援活動,すなわち"Operation Tomodachi"の全貌を簡潔にまとめた資料が手に入ったので紹介する:

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米議会調査局報告書「日本の地震に対する国防総省の対応」
Japan 2011 Earthquake: U.S. Department of Defense (DOD) Response, CRS Report for Congress, March 17, 2011 (PDF)

以下は要約


Operation Tomodachi

"Operation Tomodachi"は捜索・救助作戦および人道支援活動で構成されている。米軍の三沢基地は地震に見舞われたものの被害は軽微だった。現在,三沢基地は米軍と自衛隊の前進作戦基地として使用されている。また日本政府は米軍に対し,山形空港の使用許可を与えている。このような許可は初めてのことだが,評価されてしかるべきである。


福島第一原発事故への対応

福島第一原発事故に対して国防総省がどの程度関与するべきか,まだ明確にはなっていない。米軍自身を守るという面では,米軍は放射線の監視能力,放射性物質の除去能力を十分に備えている。3月15日には横須賀のUSS George Washingtonが福島第一原発からの低レベル放射能を感知した。

原発事故による危機が高まるにつれ,米国は日本政府に対する支援を強化している。3月16日,ニュースメディアは,グローバルホークが原子炉の上空を飛び,日本政府のためにデータ収集を行ったことを報じた。また3月17日,米海軍第七艦隊は佐世保にあった高圧水ポンプ5台と対NBC(核・生物・化学)兵器用スーツおよびマスク100セットを福島原発での作業用に提供したことを報告した。その他,米軍からは放射線計2000個,消防車2台が提供されている。


海軍の活動

空母USS Ronald Reagan,巡洋艦USS Chancellorsville,駆逐艦USS Preble,戦闘支援艦USS Bridgeで構成された空母打撃群が作戦を展開中である。USS Ronald Reaganは3200人の水兵,2480人のパイロットおよび航空要員,85機の航空機を擁しており,自衛隊や海上保安庁等のヘリコプターの給油基地としても機能しうる。USS Ronald Reaganの乗組員17名が低レベル放射線にさらされたが,無事に放射性物質を除去できた。

ミサイル駆逐艦USS Fitzgerald, USS John S. McCain, USS McCampbell,およびUSS Curtis WilburはUSS Ronald Reagan空母打撃群の近くで活動中である。また駆逐艦USS Mustinは被災地の南方で活動中である。これらの艦船は3月16日までに40トンの人道支援物資を被災地に輸送した。

ドック型揚陸艦USS Tortugaは北海道から自衛隊車両90台と約300名の自衛隊員を輸送したほか,ミネラルウォーター5000本とインスタント食品5000個を運んだ。

海兵隊第31進攻部隊を乗せた強襲揚陸艦USS Essex,ドック型揚陸艦USS Harpers FerryおよびUSS Germantownは日本海に到着している。これらの艦船の使命は仙台空港を復旧し,支援活動の基地とすることである。


海兵隊の活動

第3海兵遠征軍は山形空港に司令部および給油ポイントを展開している。

また,第3海兵遠征軍から派遣された2つの人道支援チームは被災地に到着しており,さらに2チームが近日中に被災地に展開する予定である。海兵隊の人道支援チームは航空自衛隊とともに気仙沼の避難所に援助物資を届けている。海兵隊の人道支援チームは水や物資を配布するほか,破壊されたインフラの調査,感染症の監視などを行う予定である。


空中からの活動

地震の直後,横田基地は空路の復旧に努めたほか,成田空港に着陸できなくなった航空機の代替空港として機能した。震災直後,厚木基地やUSS Ronald Reaganは,支援物資等を必要とする被災者の特定に専念した。米軍のヘリコプターは被災状況の調査や海上や海岸での生存者の捜索・救出にあたっている。海軍のP-3 Orion哨戒機もまた被災状況の調査にあたっている。

米空軍および海兵隊のヘリコプターおよび輸送機は沖縄から本州の米軍基地に移動し,本作戦に参加している。第5空母航空団は固定翼機の一部を厚木基地から沖縄及びグアムに移動させ,人道支援のための航空機を受け入れるための余地を設けている。三沢基地への発電機およびヘリコプターの配備は継続中である。

無人航空機RQ-4グローバルホークは被災状況の調査を行うためにアンダーソン空軍基地からグアムに移動している。


陸上での活動

米陸軍は自衛隊からの要請により,通訳,通信エキスパート,軍医計10名で構成されたチームを仙台に派遣している。この他にも,被災地の自治体からの要請により,国防総省のスタッフが同じような活動を実施している。また,米国陸軍工兵隊は在日米軍災害査定チームの瓦礫撤去活動を支援するために管理システムを提供している。

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