【ラオス】お寺詣り(Wat Si Saket)
That Damの様子を見た後は,強烈な日射の下,てくてく歩いて大統領宮殿まで来た(下の写真の左側が大統領宮殿である):
で,この大統領宮殿の周りには2つの寺がある。一つはワット・シー・サケート(Wat Si Saket),もう一つはホー・パケオ(Haw Pha Kaeo)である。
ワット・シー・サケートはヴィエンチャン王国(1707~1828年)のチャオ・アヌウォン(Chao Anou, セーターティラート3世)によって1819~24年に建立された。
建立されてから200年足らずだと思うと余り古くないような気がするが,1828年のシャム侵攻でヴィエンチャンの街が破壊されたため,生き残っている寺院としては最も古いものだという。
ワット・シー・サケートの境内は無料区域と有料区域に分かれる。下の写真は有料区域への入り口である。拝観料は5,000kip,55円ぐらい:
無料区域には最近作られたと思しきキンキラキンの仏像が並んでいる:
東南アジア特有の涅槃仏(寝ているわけではなく,入滅するところである)もあるが,説明書きを見ると,2003年に奉納されたようである:
これ(↓)はなんだろう。有名な坊さんだろうか?あるいは布袋さん(弥勒の化身なんだってね)?
修復中だと,屋根の構造が見られて面白い。縦に渡してある板はギザギザの波上になっており,横板を引っ掛けることができるようになっている:
つまり,(1)縦板のギザギザ部分に横板を引っ掛け,(2)横板に瓦のフック部分を引っ掛け,(3)さらに瓦と瓦の隙間を埋めるように別の瓦のフック部分を引っ掛け・・・という仕組みで屋根ができているわけである。
回廊の中心には本殿があるのだが,内部は撮影禁止。なので,扉とか,本殿を守るナーガを写してきた。
インドではナーガと言えば5~7つの頭を持つ蛇神,あるいは竜として知られているが,ラオ族のナーガは鶏頭ナーガというのだそうだ(参考「メコンプラザ:岡崎信雄『アジア各地のナーガの”色と形”』」)。
岡崎氏は「アニミズムに根ざした鶏への土俗的な信仰心と仏陀信仰が融合し、鶏頭ナーガの造形が生み出されたのではないか」と述べている。なるほど。
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