ルノーEV機密漏洩事件・中国企業に?
ルノーの最高幹部3人がEV(電気自動車)のバッテリーやモーターに関する機密情報を漏らしていたとかいう事件。ルノーのEVの技術って日産の技術じゃないかね?
漏洩先は中国企業という話が産経新聞などで報道されている。
以前、日本の技術力の維持についてのパネルディスカッションで、日産の某フェローが「日産は多国籍企業であり、『日本の…』という意識は全く無い」という趣旨のことをノタマワっていたが、もし日産の、いわば国産のEV技術がルノー経由で中国に漏洩したというのであれば、多国籍というのにもほどがある。
小生は最近ではナショナリストになってきたので、技術にも国益ということを考えていただきたいものであるよ。
中国の産業スパイ活動といえば、以前、ある本で「中国企業の視察団の一員がアメリカの化学メーカーの研究施設の見学の際、薬品の入った槽にネクタイを浸していた」という記述を見たことがある。本のタイトルは忘れたが、そうやってでも化学物質の組成が知りたかったのだな、と感心したことである。そしてアメリカの警戒心の強さも感じた。
技術に国境はない、という考え方もあるが、それは価値観を共有する国家間のことであり、価値観の違う国家群が台頭してきた現在では技術と国益とを考える必要があるんじゃないかな?
◆ ◆ ◆
2010年1月10日付のLe Figaroによると,中国に機密を漏えいした幹部として,Jean-Michel Balthazar, Bertrand Rochette, Matthieu Tenenbaumの3人の名前が上がっているという(Le Figaro, "Comment les Chinois ont espionné Renault")。
ある幹部の持つリヒテンシュタインの口座には中国から130,000ユーロ,別の幹部の持つスイスの口座には500,000ユーロの振り込みがあったとか,また,金の出所は北京の電力会社で,上海とマルタ島を経由して送金されているとか興味深い話が伝えられている。
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- アフガニスタンからネパール人救出中(2021.08.18)
- カブール落つ(2021.08.16)
- デモクラシーの正統性と社会経済システムの正統性(2021.02.10)
- 奴隷商人にして篤志家の銅像をブリストル港にポイ捨て(2020.06.08)
- OECDの予測値がえらいことに|Japan hardest hit!(2020.04.09)
「中国」カテゴリの記事
- 『馮道』読んだ(2024.07.24)
- ダイ・シージエ『バルザックと小さな中国のお針子』を読む(2024.05.07)
- 納豆が食べたくなる本|高野秀行『謎のアジア納豆』(2023.04.20)
- 王独清『長安城中の少年』を読む(2021.06.04)
- 中国語1週間(第1日~第3日)(2020.07.14)
コメント