【中東情勢】「WikiLeaksはイスラエルの立場を強化した」とネタニヤフ首相
WikiLeaksの創設者,Julian Assange氏が2010年12月7日,ロンドンで逮捕されたそうだが,WikiLeaksで得をしたという国もある。
ちょっと前のことだが,イスラエルの有力紙,ハァレツの記事である。
11月末,ネタニヤフ首相はWikiLeaksによる外交文書暴露はイスラエルの正しさを証明し,立場を強めることになったと発言している:
Netanyahu: WikiLeaks cables prove Israel is right on Iran (By Barak Ravid, November 29, 2010, Haaretz)
WikiLeaksによって,サウジアラビア等,アラブ諸国の指導者たちがイランへの武力制裁をアメリカに要請していたことが明らかになった。つまりこれは「イランの核開発問題こそが中東最大の脅威だ」というイスラエルの主張を,実はアラブ諸国も支持しているのだ,ということをネタニヤフ首相は言っている。
"If leaders start saying openly what they have long been saying behind closed doors, we can make a real breakthrough on the road to peace." (Israeli Prime Minister Netanyahu)
なおネタニヤフ首相は,イスラエル政府はWikiLeaksのような外交文書漏えいへの対策は万全で,ダメージも最小のものにとどめることができると述べている。
肝心のイラン核開発問題だが,ジュネーブの協議では「継続協議」,つまり先送りということになった。
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