【NHKスペシャル】「激震 マスメディア テレビ・新聞の未来」【見ました?】
NHKスペシャル「放送記念日特集 激震 マスメディア テレビ・新聞の未来」というのを見た。
インターネットの普及(長期的要因)、景気の後退(短期的要因)によりテレビ・新聞といったマスメディアがかつてない危機に直面している。マスメディアは今後、どう対応していくべきなのか、というのが、この番組のテーマ。
6人の「識者」がこのテーマに沿って討論していたのだが、予想通り、「かくあるべき」というような結論には至らなかった。以下は6人の発言を小生が適当にまとめたもの。内容が間違っていたらスマソ。敬称略。
- 内山斉(日本新聞協会会長・読売新聞グループ本社代表取締役社長) 大臣記者会見などの情報が編集なしで流され、ネット上で議論が活発化するのは大いに結構。マスメディアとネットの融合がこれからの姿。
- 広瀬道貞(日本民間放送連盟会長・テレビ朝日顧問) マスメディアには情報を全ての人に平等に伝えるという責務がある。また正しい情報を伝えること、さらにそれを担うプロの記者を育てるのはマスメディアにしかできないこと。
- 川上量生(ドワンゴ会長) マスメディアに頼らない人は増大している。ネットとマスメディアは別の国であるという認識が必要。マスメディアに載った情報でも、ネット上に伝えられなければ、ネットのみを情報源とする人々にとっては存在しないことと同じ。
- 佐々木俊尚(ジャーナリスト) マスメディアは民主主義の担い手のような顔をしているが、それは傲慢。報道にコストがかかるのは当然だが、既存のマスメディアでコストがかかっているのは報道のためではなく、組織の維持のためである。ネットで議論が行われているのは、17世紀イギリスのコーヒーハウスの再現であり、民主主義の本来の姿。
- 遠藤薫(学習院大学教授) <テレビに慣れていないのか、混乱遊ばした様子。主張読みとれず>
- 今井義典(NHK副会長) <NHKのコンテンツビジネスとかについて語っていたものの、印象薄し>
議論は終始、佐々木俊尚がリードしていたと思う。短い発言時間の中で事実に基づき、明快に主張していた。
佐々木俊尚の矛先は主としてテレ朝顧問の広瀬道貞に向けられていたのだが、広瀬道貞の発言は基本的に(佐々木俊尚の主張する如く)、新聞・テレビは民主社会の担い手であるという大前提に立ったものであり、マスメディアの高コスト体質や誤報道といった問題に十分にこたえるものとなっていなかったと思う。
川上量生の「ネットとマスメディアは別の国」という発言は重要であり、これを現マスメディアたる新聞・テレビが深刻に受け止めることができなかったら、新聞・テレビの凋落は必定。
内山斉はネットとマスメディアの融合をしきりに述べていたが、単にそれだけだとマスメディア側の衰亡はまぬかれないだろう。というのも、ネット利用者はネット上に無料で流れるヘッドラインと百字程度の記事だけで十分なのである(というか記事を詳しく読む暇が無い)。
じゃあ、新聞・テレビはどうすりゃいいの?ということになるが、小生の案としては「ネットとマスメディアは別の国」というのを逆手に取るのが一つの戦略になるのではないかと思う。つまり情報を全部はネット上に流さない、というのが大事なんじゃないかと。
小生、現在、毎日新聞をとっているのだが、せっかく記事の切り抜きをしたのに、同じ記事がネット上に流れていると、何のために切り抜きをしたのかむなしくなることがあるのである。情報の価値をわかっていないのはマスメディアの方なのではなかろうか?
新聞に限って言うと、読者は記事情報の価値に対価を払っているのである。新聞拡張員や新聞社の管理職のために対価を払っているんじゃないのである。
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