ドバイはなかなか沈まんな。でも華僑国家になるかもね
2010年2月5日から7日まで3日にわたって毎日新聞に「ドバイの外国人社会は今」という記事が連載された。外国人労働者が経済の調整弁の役割を果たしているため、まだまだドバイは倒れなさそう。
「【ブルジュ・ドバイ完成記念】ドバイはきまぐれと傲慢さのゆえに砂の中に消滅する」との予測はいまのところ当たっていない。ちなみに「ブルジュ・ドバイ」はドバイにお金を貸してくれているアブダビの首長の名前を取って「ブルジュ・ハリファ」になってしまいました。
この記事によると、ドバイの外国人社会はこんな状況になっているようだ:
- パキスタン出身の外国人労働者はドバイショックのせいで解雇されまくったものの、新たにやってくる者が後を絶たない状況。もちろん給料は激減。一日働いて35ディルハム(900円)
- インド人は解雇されたわけじゃないけど、給料が安いのと、自国の経済成長によるルピー高で仕送りが目減りしたため、ドバイの魅力がなくなって帰国
- より安い賃金でも喜んで働くアフリカ勢(ケニア、ウガンダ)が増加
- 新興勢力として中国人が登場。中国人旅行客も増えたし、ドバイで問屋を営む中国人も増えた
ということで、将来的にはドバイの経済は華僑が、労働はアフリカ人が担うということになりそう。ドバイは砂漠には沈まないものの、中国人社会の中に沈むということにしておこう。
ドバイ関連でこんな記事が:
「ゼネコン大手、4社とも減収…09年4~12月期」(2010年2月12日、読売新聞)
大林と鹿島はドバイ政府から受注した鉄道建設費用が当初の3倍に膨れ上がり、業績が更に悪化する見込みとのこと。
そういえば、日立プラントテクノロジーが、「ブルジュ・ハリファ」の設備工事を担当したり、ドバイの財閥と水処理の会社を起したりと、あれこれドバイ水ビジネスに励んでいたんだが、続報を聞いていない。大丈夫なんかな?
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