宇部空港の乗降客数
先月初めの山口新聞によれば、山口宇部空港の乗降客数は減少を続けているとのことだった:
「山口宇部空港の東京線 利用者12カ月連続減」(山口新聞、2009年10月6日)
具体的には本年度4月~8月まで5カ月間の利用者数が、前年同期と比べ13%落ち込んでいるということである。短期的な原因としては(1)景気悪化、(2)新型インフルエンザ、(3)豪雨災害の3つが、長期的な原因としては(1)北九州空港開港、(2)JR新山口駅の「のぞみ」停車本数増加が挙げられている。
2003年度に96万人だったのがピークで、2008年度には85万人まで乗降客数が落ち込んでいる。
あー、こりゃダメか?と思ったら、朝日新聞にこんな記事が。
「空港需要、甘すぎた予測 達成4空港のみ」(朝日新聞、2009年11月22日)
2000年以降に開港もしくは拡張を行った国内30空港のうち、着工前の需要予測よりも実際の乗降客数が上回ったのは、岡山、広島、山口宇部、天草の4空港だけ、という話である。すごいな、中国地方、よくやった山口宇部空港、という感じである。まあ、山口宇部空港は101%で、ぎりぎりセーフだけど、良しとしよう。
上述したように山口宇部空港の需要減には隣接する北九州空港の影響があるとされているが、その北九州空港はどうかと言うと・・・達成率24%!。
山口宇部空港の足を引っ張っている上に、自身も酷い結果とは。北九州空港は本当に必要なのだろうか?
まあ、これは宇部側からの見方であって、北九州側には北九州側の主張があるはずである(むこうは山口宇部が邪魔になっているに違いない)。
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コメント
近い空港はお互いの利用方法を考えたほうがよさそうですね。
観光の広域化を促進し、行きは宇部、帰りは北九州というように・・・。
北九州は24時間運用の利点を活かし、国際貨物空港化を促進するため滑走路を3千mにと計画していますが、今の民主党政権下ではどうなることやら・・・。
投稿: Sunflower-man | 2009.11.26 20:50
観光の広域化というのはいい案だと思います。
実現は難しかろうと思いますが、北九州空港と山口宇部空港を高速艇なんかで結べば、実質的には2つの滑走路を持つ巨大空港として機能できるのでは?などと夢想します。
現政権では(というか将来的にも)空港の拡張・拡大案を選択するのは無理なので、とりあえずは現有資産を有効活用することを考えた方がよさそうです。
投稿: fukunan | 2009.11.27 01:03