中国名牌(China top brand)のロゴがナチス親衛隊(SS)を想起させる件
中国で優秀な商品に与えられる「中国名牌(チョンクオミンパイ:China top brand)」のロゴが、イスラエルから糾弾されているらしい:
Israel to raise concerns over 'SS' logo with Beijing (Dan Kadison, March 23, 2009, South China morning post)
問題のロゴはこれ(中国名牌網からとってきた):
中国名牌の"SS"に見える部分は実は右上に向かう矢印4つを並べたもの。経済発展とか品質向上を訴えているのであろう。しかし、それを知らないと、ナチスのSSのマークに見える。
意匠の世界で気をつけなくてはいけないのは、他の文化圏でどのように解釈されるかということである。過去の事例をいちいち挙げないが、以下の2つは特に注意:
- ナチスを想起させる意匠: 鉤十字、SS、髑髏など、ナチス賛美につながるもの
- アラビア文字、ペルシャ文字風の図案: イスラム教への配慮。コーランや預言者への冒涜になっていないこと
ちなみに鉤十字(ハーケンクロイツ)は微妙な存在。
仏教のシンボルである卍と同根のもので、サンスクリット語でスヴァスティカと呼ばれるものであり、もともとは幸運を表すシンボルである。鉤の向きが右向きであるか左向きであるかにかかわらず、仏教世界では多用されていた。また、このシンボルはヨーロッパにも伝わり、かのソ連・フィンランド戦争(冬戦争・継続戦争)でソ連の大軍を相手に健闘したフィンランド空軍は義勇兵フォン・ルーセン伯爵の家紋である青い鉤十字を戦闘機にマーキングしていた。
ナチスの鉤十字は、大昔から伝わる卍マークの一支流に過ぎず、鉤十字=ナチスというのはちょっと短絡的である。もちろんナチス賛美・ユダヤ人排斥を意図して書いたのが明確であれば別だが。
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