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2008.10.07

リーマンCEO、議会で恨み節をご披露

10月6日、米下院の監視・政府改革委員会の公聴会でリーマン・ブラザースのCEO、リチャード・S・ファルド・Jrが「恨み節」を披露したとのこと:「【米金融危機】「なぜリーマンだけ…」リーマンCEO議会で恨み節」(2008年10月7日、産経新聞)

Richard S. Fuld Jr.
東京タワーの見える夜景を背後にして微笑むファルド会長兼CEO(左)とジョセフ・M・グレゴリー社長兼COO(リーマン・ブラザースAnnual Report 2006より)

同記事によると「なんでリーマンだけが救済されなかったのか?」とファルドCEOは述べたのだという。一応、確認のため、公聴会のホームページを調べてみた。

下院の監視・政府改革委員会に提出されたファルドCEOの供述書(もちろん英文である)によると、ファルドCEOはこういうことを言っている:

I will try my best to be helpful to this Committee, so that what happened to Lehman Brothers does not happen to other companies; so that their shareholders, creditors, clients and employees do not have to feel the enormous pain that our shareholders, creditors, clients and employees are feeling right now.

(意訳)リーマン・ブラザースに起こる一方で、他社に起こらなかったこと、そしてリーマン・ブラザースの株主、債権者、顧客、社員が現在感じている一方で、他社の株主、債権者、顧客、社員が感じていない大変な痛みについてできる限り話し、この委員会の役に立てようと思う。

このあと、ファルドCEOは供述書の中で


  • 自身の42年にわたるリーマン・ブラザース人生
  • リーマン・ブラザースの沿革
  • リーマン・ブラザースの素晴らしさ
  • 911で悲劇に見舞われたこと
  • リーマン最後の数週間は社員は一日20時間も働いていて大変だったこと
  • これまで証券取引委員会(SEC)には非常に協力的だったこと

などをダラダラと4ページも述べる。そしてようやく、夏の終わりにリーマン建て直し策を練っていたという話をする:
Over the summer, we discussed with the Federal Reserve the possibility of converting Lehman Brothers to a bank holding company, and applied for a regulatory exemption that would permit our Utah bank to receive assets from its affiliates, all for the purpose of creating additional liquidity. On the same day Lehman Brothers prepared to file for bankruptcy, the Federal Reserve significantly broadened the types of collateral all banks were able to pledge to the Federal Reserve to create additional liquidity, the lifeblood of our system, and the Federal Reserve also adopted, on a temporary basis, the type of exemption that Lehman Brothers had applied for earlier. Had these changes been made sooner, they would have been extraordinarily helpful to Lehman Brothers. A few days later, the Federal Reserve took expedited action to approve applications of Goldman Sachs and Morgan Stanley to become bank holding companies.

(意訳)夏の終わりにはFRB(連邦準備制度理事会)との間で銀行持ち株会社化への移行を検討していた。しかし、そういった救済策が認められるようになったのはリーマン・ブラザースが破産申請の準備を始めていたときだった。もう少しこういった救済策が早ければリーマンは助かったのに。数日後、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーは銀行持ち株会社化への移行をFRBに認められて助かっているのとは対照的だ。

乏しい英語力で一応、全文読んでみたが、結局、「いい会社だったのにつぶれた。なんでウチだけそんな目に」という内容。リーマンにとって不利な証言をするわけが無いのでこの程度の内容である。

ちなみにファルドCEOは2000年以来、4億8000万ドル(約500億円)の報酬を得ていたと、委員会に指摘されている。これに対し、ファルドCEOは、そんなにもらっていない、現金報酬は6000万ドル(約60億円)程度だと反論したという。それでも多すぎるだろーヽ(´▽`)/

議会から出たファルドCEOは"CROOK(ペテン師)"と書かれたピンク色の紙を持つおばちゃんたちに囲まれておりました。

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» リーマンと山一 [翻訳blog]
 米下院で証言するリーマンのファルドCEO  山一の社長。何という人でしたっけ? [続きを読む]

受信: 2008.10.28 21:40

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