AIGの経営陣はいくらもらってんの?
世界中に迷惑をかけているAIGであるが、その経営陣がもらっている報酬が気になる。
で、米国には証券取引委員会(SEC)が作った"Excecutive Compensation Disclosure"(役員報酬公開)という便利なページがあるので、そこで検索してみた。
データとしては2006会計年度のものしかないが、当時のAIG重役連がどのような厚遇を得ていたかがわかる:
- Martin J. Sullivan, President and Chief Executive Officer: $26,961,301
- Edmund S.W. Tse, Senior Vice Chairman— Life Insurance: $15,245,095
- Robert M. Sandler, Executive Vice President— Domestic Personal Lines: $9,378,963
- Win J. Neuger, Executive Vice President and Chief Investment Officer: $11,423,216
- Steven J. Bensinger, Executive Vice President and Chief Financial Officer: $7,594,592
社長兼CEOともなると27億円もの報酬を得るわけである。Martin J. Sullivan氏は現社長ではないとはいえ、当時、庶民の小銭を薄く広く集めて甘い汁を吸っていたわけで、戦犯と言われても仕方ない立場だ。英語版のWikipediaでは
Sullivan was listed as one of the prime examples of corporate greed.と紹介されている。そりゃそうだろう。
(サリバンは拝金主義者の首領と見なされている)
米下院を通過した金融法案の「救済される企業の経営陣の報酬抑制」はそれだけでは生ぬるく、「弁償」ぐらい適用しないとダメじゃなかろうかと思う。
<2008年10月6日追記>
小飼弾氏のブログ404 Blog Not Foundで、「Micheal Moore の『ウオール街の混乱のおさめ方』」が紹介されているので、本記事でもさらなる紹介をする次第。
小飼氏によるマイケル・ムーア監督の声明の訳文の一部を抜粋して紹介する。
400人のアメリカの最裕福層、そう、「たったの400人」が底辺の1億5千万人を全部合わせた以上の財産を持っています。最裕福400人が全国の資産の半分以上を隠匿しているのです。総資産は正味1兆6千万ドルになります。
うわー。凄いな。400人で半分の資産を支配しているのか。
ウオール街で、承知の上で今回の危機到来に加担した者を犯罪者として起訴するため、特別検察官を任命せよマイケル・ムーアは小生と同じ意見をさらにパワーアップして述べている。
救済経費は富裕者が自ら負担すべきである 彼らが住む邸宅は7軒から5軒に減るかも知れない。乗る車は13台から9台になるかも知れない。飼い犬のミニテリアの世話係は変える必要もあろう。しかしそもそも、ブッシュ政権下で世帯当たり収入を2,000ドル以上も減らされた勤労者や中流層が、彼らのもう1隻のヨットのために10セントでも払ってやるいわれなどありはしない。さすが、マイケル・ムーア。はっきり言ってくれます。
本記事で紹介したAIGの経営陣の給料。そんなにもらって何をするんだという感じである。余分な家を買い、無駄に車を増やしているのだろうか?
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