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2008.08.18

BNPパリバに嵌められたアーバンコーポ

この記事によると、アーバンコーポレイションはBNPパリバに嵌められたようですな:「アーバンコーポの倒産で荒稼ぎ:生き馬の目を抜くハゲタカ外資の裏技」(Net-IB 九州企業特報、2008年8月18日)

記事によれば、BNPパリバの手は以下の2重構造になっている:

第一幕 実際にはBNPはアーバンに92億円しか払っていない


  1. 7月11日、BNPパリバがアーバンの転換社債型新株予約権付社債(CB)300億円分を引き受け
  2. スワップ契約により、アーバンがBNPから調達した300億円はBNPに戻る
  3. BNPはCBを株式に転換して得た金から少しずつダラダラと時間をかけて300億円をアーバンに払う
  4. スワップ契約によれば、その支払額はアーバンの株価によって変動
  5. しかも株価がある額より下になれば支払いはゼロでOK
  6. BNPからアーバンに対して92億円まで払ったところでアーバン倒産

第二幕 BNPは空売りによって一般投資家から金を巻き上げ


  1. 5月にBNPは空売り実施
  2. 7月11日に引き受けたCBの約半分を株に転換(4000万株)
  3. この4000万株の一部を空売りの決済に充てる
  4. 残りを売却・換金し、その一部をアーバンへの支払いに充てる
  5. 残りのCBも株に転換(4700万株)、空売りの決済に充てる
  6. 空売り時と売却時の差額分だけBNPは儲かる
  7. アーバンに支払った92億円を上回る売却益でウマー!

が、外資、怖ぇぇ・・・。

一般投資家もそうだが、間接的にはアーバンの債権の半分を支えていた地銀たちも犠牲になったわけですな。

ちなみにWikipediaによると、BNPパリバはテロ組織の資金洗浄拠点にもなったといういわくつきの銀行グループ。日本法人であるビー・エヌ・ピー・パリバ証券会社様はグラントウキョウ・ノースタワー最上階から庶民を見下ろしているのでございます。


<8月20日加筆>
BNPパリバとアーバンコーポレイションのスワップ取引に関しては、このブログ記事が詳しい。勉強になる:
「アーバンコーポレイション(8868)とBNPパリバ間のファイナンス(1) スワップ取引の概要」(「三叉路」株式日記、2008年8月17日)

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 TBありがとうございました。

 今回、アーバンは大損するのを承知の上でスワップ契約を結んだとしか思えない状況であります。株価が380円台以上にならない限り、ほぼ間違いなく損が出る契約でしたので。
 アーバンは、6月中旬くらいの時点でよほど資金繰りに窮していたのではないかと・・・そこをBNPパリバに見透かされたのでありましょう。

 今回のスワップ契約でありますが、自分はまだ半分、150億円分くらいが未履行の状態で残っているのではないかと見ております。
 今後、この150億円分がどんな扱いを受けるのかに注目している状態であります。もしBNPパリバが全額接収、という契約になっていたら鬼ですが、実態はどうなのやら。

投稿: こみけ | 2008.08.20 23:40

こみけ様。

ご教示くださり、ありがとうございます。

きわめて不利な条件での契約を何故アーバンが引き受けたのかというのが、今後の焦点になることと思います。あと、ご指摘の残金150億も。

小生は株の出来高の動きも気になっております。
各月の一日当たりの出来高(月平均)を見ると、

1月 4875068(株/日)
2月 5905120
3月 18048790
4月 15130162
5月 17228940
6月 23671605
7月 76526118

となっており、7月の出来高が高くなっているのは当たり前として、5月から6月にかけて取引が活性化しているのは各紙で報じられているBNPパリバの空売りの影響ではないかと(そしてそれが株価下落の引き金になっているのではないかと)思うのですがいかがでしょうか?

投稿: fukunan | 2008.08.21 02:03

 お返事ありがとうございます。

 BNPパリバの空売りがアーバン株の下落に影響したのは間違いないことだと思います。
 ただ、5~6月にかけては、他の不動産流動化関連銘柄も軒並み急落しております。この点を割り引いて考える必要もあるのではないかと。

 また、出来高については、株価下落による売買単価の減少も寄与していると考えます。
 売買高ではなく、売買代金で見ると、さほど変化がないように思うのですが、この点いかがでしょうか。

投稿: こみけ | 2008.08.23 00:47

こみけ様

なるほど、出来高×単価で考えると、実質的な変化は小さいのではないかと言うことですね。

解説ありがとうございました。

投稿: fukunan | 2008.08.23 22:12

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