« 3つ目の大赤斑 | トップページ | カナダの秀才高校生、プラスチック分解バクテリアを分離 »

2008.05.25

リセールライトビジネスは経済の本質?

ものの価値というのは大雑把に言って2種類ある。一つは使用価値、もう一つは交換価値である。

米とか野菜とか生活必需品は使用価値が前面に出た商品だと思う。農協や穀物メジャーは別にして、一般消費者の中で米を転売しようとする人はあまりいないだろう。これらは自分で消費することがメインの商品だと思う。

これに対して株なんかは、もともとは配当を得るとか会社の支配権を握るとか、もともとはそういう使用価値が重要だが、しばらくすると転売できるかどうかという交換価値が重要になる商品である。

切手や絵画などのコレクション。コレクターにとっては集めて楽しむという使用価値がメインだと思う。しかしブームになると状況が一変する。もともとは興味を持っていなかった人たちが、転売を目的として売買を始める。このときは交換価値がメインになる。

で、リセールライトビジネスだが、これは明らかに交換価値がメインの商売である。扱っている「情報商材」には使用価値が感じられない(「年間○○人もの美女に出会い、簡単に恋人を獲得した裏技!(¥15,000)」だとか「失敗しようがない△△起業成功法」だとか)。再販権すなわち転売権が重要なのである。株とか先物とかと同じように見なせば、リセールライトは交換価値がメインの普通の商品だと思えなくもない。

しかし、リセールライトは商品として次のような問題を抱えている。


  1. 購入希望者(「使用価値」にせよ「交換価値」にせよ、価値を認める人)の数には上限がある
  2. 商品が消費されない(消滅したり劣化したりしない)ので、同じ人に2度とは売れない
  3. 商品が情報なので生産能力の限界がない(あっという間に普及する)

例えば:


  • ある情報商材Z(再販権付=マスターリセールライト商品)の潜在的需要(購入希望者)が100万人いるとする。
  • 情報商材Zの販売元X氏(「第一世代」)が1000人の「第二世代」にこの商材を売るとする。
  • で、「第二世代」1000人がそれぞれ「第三世代」に1000本ずつ商材を売るとする。
  • これでもう100万本売切れである。
  • 「第三世代」はたとえ再販権を持っていても、もう買い手がいないので事実上再販できない。

扱われるのは情報量数十MB程度の商材だろうからあっという間にダウンロードされ、普及するだろう。おそらく一月もかからないうちに潜在需要家すべてに行き渡るのでは?

もっと緩やかなシナリオとして、一人当たり100本売ることを考えても、「第四世代」で販売が完了する。

ほかに考えるべき要素としては後の世代になるほど、客が「情報商材」に飛びつきにくくなると言う可能性がある。もしも情報感度が高ければ、発売当初に飛びつくだろうから。するとこういうシナリオも考えられる:

  • 販売元X氏=第一世代が10,000本発売
  • 第二世代がそれぞれ100本発売
  • 第三世代・・・買い手が無く、売れず

後の世代になるほど、情報商材の交換価値が劣化していくのがわかる。再販するたびに価格を下げたらどうだろうか?

思考実験ではどうやってもうまくいかない。まあ、やっている人は頑張ってください。

|

« 3つ目の大赤斑 | トップページ | カナダの秀才高校生、プラスチック分解バクテリアを分離 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: リセールライトビジネスは経済の本質?:

« 3つ目の大赤斑 | トップページ | カナダの秀才高校生、プラスチック分解バクテリアを分離 »