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2008.04.08

ロシア資源外交の虚実

仕事で必要なので、先日購入したブックレット「エネルギー安全保障―ロシアとEUの対話」を読んだ。

エネルギー安全保障―ロシアとEUの対話 (ユーラシア・ブックレット No. 113)エネルギー安全保障―ロシアとEUの対話 (ユーラシア・ブックレット No. 113)
坂口 泉 蓮見 雄

東洋書店 2007-10
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近年、ロシアがエネルギー資源大国として存在感を増しているが、その実態、特に脆弱性が取り上げられている。結論としてロシアにはエネルギー「戦術」はあってもエネルギー「戦略」が無いことが指摘されている。

ロシア政府は国内外の長期的なエネルギー需給見通しも、それにもとづく設備投資計画も持っていない。そのため、各エネルギー会社が勝手に戦術を展開しているというのが実態である。また、各会社の状況を見ると、石油企業は短期収益性を追求し、設備投資を軽視、ガス企業はガス鉱床開発の選択と集中ができないまま、という有様である。

著者らは「ロシアは、豊富なエネルギー資源埋蔵量をもつにもかかわらず、十分な供給ができなくなる」かもしれないという問題意識を有してこのブックレットをまとめているが、このブックレットを読む限り、それは杞憂に終わらない可能性がある。

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