超ローカルメディアについて(Google Chart付き)
在福岡米国総領事館からときどきメールでお知らせが送られてくるのだが、今日は米政府発行の電子ジャーナル"eJournalUSA"最新号"Media Making Change"(「変化をもたらすメディア」)のお知らせだった。
今回はその中の記事
"Going Local - Really Local" by Charlene Porter
をご紹介する。以下は小生の要約。
インターネットの普及により、実に超ローカルな(Hyperlocal)メディアが登場するようになった。これらは通常のメディアではニュースとして取り上げないような、ご近所のネタを取り上げたり、意見を表明したりするメディアである。ネタとしては、地域のイベントや問題のニュース、サービスやビジネスに関する個人的な感想、工作やガーデニングに関するアドバイスなど。超ローカルメディアの特徴は「主観性」である。従来のメディアでは客観性、中立性が重視されていたが、超ローカルメディアは自分のコミュニティーをより良いものにしようという意志が強く、執筆者個人の気持ちを隠そうとはしないのである。
超ローカルメディアは熱意ある読者に支えられており、メディア創設者や読者の熱意が継続する以上には継続しない。また、内容が多様であるかどうかが継続性を左右する。
ある超ローカルメディア創設者のコメント「一都市あたり4つか5つの超ローカルメディアが存在することになるだろうが、どれも永続的なものにはならないだろう」「超ローカルメディアは決して大きな事業になることはない」
超ローカルなニュースサイトに関する記事なのであるが、ブログにも当てはまる部分があると思う。特に「熱意が継続する以上には継続しない」ということ。
Institute for Interactive Journalism at the University of Maryland、通称J-Labが200の超ローカルメディアに対して行ったアンケート調査の結果によると、超ローカルメディアは地域コミュニティーに対して以下のような影響を与えている(と考えている)ようである:
- 対話の機会を与えている(82%)
- 地方公共団体に対する監視機能(61%)
- コミュニティーが問題を解決するのを助ける(39%)
- 投票率の増加(27%)
- 公職に立候補する人の増加(17%)
さて、この情報を頑張ってグラフ化してみた(例のGoogle Chartで)
興味ありましたら読んでみてください:
Media Making Change, An Electronic Journal of the U.S. Department of State, December 2007
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