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2007.11.23

幼年期の終わり

アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』が光文社古典新訳文庫に登場した。
「古典なのか?」と一瞬とまどうのだが、これが書かれた1953年は、日本で言えば、三島由紀夫が『潮騒』を発表した前年。「やや古典」といえると思う。

まだ第一部「地球とオーヴァーロードたち」しか読んでいないが、面白い。人類の文明を遥かにしのぐ他の文明から超巨大宇宙船(複数)がやってきて、人類を穏やかに支配しているところ。といっても特に搾取したりしているわけではなく、地球総督を名乗るカレランというオーヴァーロードが、国連事務総長を通して人類にいろいろ勧告するというやり方で支配しているのである。なんで彼らがおせっかいにも人類を指導しているのか?というのが今のところの謎なのである。

ちなみに、この第一部は1990年に書き改められたものであり、旧バージョンでは米ソ冷戦の影響があったものの、新バージョンではその影が取り払われている。この書き改められた第一部の日本語訳が読めるのはこの光文社版だけであるらしい。それだけでも読む価値あり。

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)
クラーク 池田 真紀子

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