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2005.07.07

グレッグ・イーガン『万物理論』

だいぶ前に購入したグレッグ・イーガン『万物理論』を読み終えました.

第2部まで読み終わっていたものの,その後放置しており,久々に読み直して,とうとう最後までたどり着きました.

これまでにグレッグ・イーガンの著書として『順列都市』,『宇宙消失』,あと,短編集『祈りの海』などを読みましたが,大雑把には,グレッグ・イーガンが取り扱っているのは,

意識次第で世界(宇宙)が変わる

というテーマである,と言えるでしょう.

それも,「恋愛をすると,世界がバラ色に見える」という「・・・に見える」レベルではなく,世界(宇宙)の物理現象が変化してしまうというすごいレベルのものです.

作中に出てくる宇宙論(人間宇宙論・AC)などは,このテーマを端的に示したものだと言えるでしょう.作中人物,アマンダ・コンロイの説明を引用してみます.

”出発点”とするのは,単一の理論というかたちで宇宙全体を説明できる現存の人間がいる,という事実 (中略) この人物から,宇宙はそれを説明する力によって”発芽”するの.すべての方向に向かって,そして時間の中を前へもうしろへも. (中略) だから,宇宙はただひとつの法則に従うの――ひとつの万物理論に.宇宙はひとりの人間によって完全に説明される.わたしたちはこのひとりの人物を,<基石(キーストーン)>と呼んでいます.

すごい説ですが,この人間宇宙論がこの本の中で正解の理論だったかどうかというと・・・.

ちなみにカール・ポパー流の科学主義では,こういう否定する手が見つからない理論(反駁不可能な理論)は科学理論としては受け入れられません.

この人の作品のすごいところは,読んでいるうちに本当の話に聞こえてしまうというところで,ストーリー展開,語り口のうまさを感じます.

万物理論万物理論
グレッグ・イーガン 山岸 真

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2005.07.05

『幻滅論』

みすず書房から2001年に出た心理学の本である.
近所の書店でたまたま購入した.

『幻滅論』

著者の北山修氏は,現在,九州大学大学院人間環境学研究科教授であるが,かつての「ザ・フォーク・クルセダーズ」の元メンバーだと知って驚いた.『戦争を知らない子供たち』,『あの素晴らしい愛をもう一度』等の有名な曲の作詞者である.

この本の文中には,「言語」というものに対する気遣いが満ち溢れており,ときには,この本の文体自体にまで言及している.かつて作詞家だった著者の言語感覚の鋭さには驚かされた.

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2005.07.04

ディープインパクト:成功したようです.

NASAのディープインパクト計画の続きですが,人工衛星「ディープインパクト」はインパクターと呼ばれる銅の塊370kgをテンペル第一彗星に命中させることに成功したそうです.
以下はNASAの公式ページ.

リンク: NASA's Deep Impact.

こちらでは,命中時の写真が見られます.

リンク: NASA - Deep Impact.

めちゃめちゃ光ってる.
地球に彗星が命中したらこうなるか?

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2005.07.03

スプリングエイトだのディープインパクトだの

競走馬みたいな名前が話題です。

スプリングエイトは、スプリング8と書くほうが正しいのですが、これは和歌山砒素事件のときに砒素の分析で活躍した放射光施設のこと。つい最近、実験後の爆発事件があり2人が軽傷。ニュースになりました。

ディープインパクトは、映画名であり、競走馬の名前でもありますが、ここでは、NASAが彗星を観察するために1月に飛ばした人工衛星のこと。7月4日に子機をテンペル第一彗星にぶつけて、その様子を観察するとのこと。なんでこの日に行うかというと、アメリカ独立記念日だから。

詳細は
ディープ・インパクト探査計画とは
を見られたし。

同ページの

注意していただきたいのは、何が起こるにしても、地球や地球上の生命を脅かすようなことは決して起こらないということです。インパクターがテンペル彗星に衝突するのは地球から1億km以上も離れた場所です。もし仮に、彗星がバラバラに砕けるようなことになったとしても、地球にはなんの影響もありません。

という文章がかえって怖かったりします。

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