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2005.06.12

論文作法

「ユリイカ」2004年3月号の特集は「論文作法」。
1年以上前の雑誌ですが、近所の書店にバックナンバーがあったので、購入して読んでいるところです。
東大総長だった蓮實重彦先生(フランス文学)へのインタビューが載っているのですが、なかなか面白い。

自分の言葉と思っているものの大半は「他者の思想」にほかなりません。そうしたら自分が書けることがどれほど限られているか分かる。大学の論文なら、その限られた中で自分がどこまで他人を説得しうるのかが問われます。説得が不可能だとしたら、とりあえずの他者である教師に、ああ、こいつは少なくとも今後伸びる何かを潜在的に持っているってことを訴えかけるしかないんじゃないですか。

これは理系の方でこそ、言えることではないかと思います。基本的に過去の蓄積の上に新たな論文が書かれるので、オリジナリティというものはホンのわずか。大抵の論文は過去の論文から「容易に推定可能(特許の拒絶でよく使われる言葉)」なものではないかと思います。

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